『製本界』今月の話題

2009年3月号

「組合を変えていく勇気と知恵を」
 
財務・会館委員長 大野亮裕
 

2008年9月15日のリーマンブラザーズの破綻以降、地球全体を金融危機・経済危機が覆っている。昨年、日本では戦後最多の33社の上場企業が倒産し、負債総額1000万円以上の倒産が、15646社を記録した。

 しかしながら、もっと深刻なのは、中小企業の廃業が29万社を超えた事だ。景気の外堀も内堀も埋まり、バブル期の時より不気味な先行きだ。日本発の京都議定書によるCO2削減の温暖化対策が声高に叫ばれたが、今、世界各国が競争しているのは、凍りついた需要の温暖化対策である。

 これまで日本を支えてきた輸出産業の代表格トヨタをはじめとした自動車産業・家電・半導体・精密機器産業が、軒並み赤字転落と大幅な減益に陥っている。それを支えてきた中小企業もまた然りである。

 出版業界にしても、文字・活字文化と電子メディアの融合という、かつてない変化のさなかにある。草思社や新風社など相次ぐ出版社の経営破綻と有力雑誌の相次ぐ休刊等、危機の深刻さは、ますます増すばかりである。

 我々製本業界も組合員数が年々減少し、2月末現在で751社と、ピーク時の半分以下に落ち込んだ。当然、賦課金収入も落ち込み、組合の将来を見据えた、事業の改革、全製工連の在り方、日印産連を含めた他団体との在り方等、考えなければならない時期に来ていると思う。

 組合運営の目線をどこに置くのか、危機はチャンスになりえるか、チャンスを生かせねば危機の始まりになる。各支部の現状をみてみると、あと200社位は廃業等により減少する可能性は100%とは言わないが、かなりの確率であると思う。

 ただ救いなのは、製本会館が自前であり、借入金があと3000万円、そして事業収入(家賃収入)があることである。

 経済の潮目が変わったから、時代も変わる。組合も変わらなければならない時期に来ていると思う。どうか組合員の皆様にお願いします。組合を変えていく勇気と、組合の未来を変えていく知恵をお借りしたいと・・・・・・・。