『製本界』今月の話題

2009年12月号

「明日に向かって挑戦する」
 
本郷支部長 中村 栄治
 

  私が、本郷支部長に就任した2006年4月当時は、不良債権処理問題が、おおむね解決し、株価も上昇し、外需要因などもあり、GDPが回復し、やがてトヨタが、一兆円以上の営業利益を上げるなど、日本経済は「いざなぎ景気」を越える拡大期でした。そして、大手企業のこの「いざなぎ景気」越えの景気拡大の波及効果を、製本業界も享受し始めるかと思われた矢先、アメリカのリーマン・ブラザース投資銀行の倒産を契機とする金融危機の勃発によって、百年に一度と言われる現在の深刻な世界的な不況に巻き込まれてしまったのです。この不況の回復に、どのくらい時間を要するのか予断を許しません。しばらくは耐え抜かなければならないのでしょう。
 9月末現在、組合員数が、4年前との比較で107社減少し、734社になってしまったことは、環境の厳しさを物語っています。
 このような厳しい環境下にかかわらず、製本組合では「製本産業個人情報保護体制認定制度(SAPPS)」と「グリーンプリンティング工場認定制度(GP認定制度)との二つの取組が進展しました。いずれも、製本業界が「個人情報保護」「環境保護」という社会的な責任に対応する制度です。これらの制度の導入に尽力された役員の方々並びに関係者の方々に対し、敬意と謝意を表します。
 私は約4年間、本郷支部長として、理事会、役員会へ出席させて頂き、多くの優れた人々との面識を得ることができ、きわめて意義深い経験をさせて頂きました。この経験を、支部の例会でお伝えするように努めて参ったつもりです。残念ながら、わが本郷支部においても、不況のあおりや後継者不在等のため、会員数は23社から20社に減少してしまいました。それでも、次代を担う若い世代の中に、強い仲間意識、連帯意識が生まれ、明日へ向かって挑戦する意欲が、はっきりと感じられるようになってきていることは、真に心強く、頼もしい限りです。
 来るべき年が、業界並びに皆々様にとりまして、良い年でありますよう願っております。